とある死にたがり学生の受難

ネガティブな学生が日々感じたことをそれっぽくかいています。

不毛な恋だ。

不毛な恋だ。

毎回彼がわたしのシャツに手をかけるたびそう思う。
彼の筋ばった手のその薬指。

そこにはもう住人がいる。

わたしよりもきっと優しく愛される女の手にもきっと。

彼と肌を合わせる時は幸せだと確かに思うのに、この人に愛されていると思うのに。

どうしてわたしと彼は結ばれないのか、顔も知らない彼の本命に何度嫉妬した事か。
でも今はそんな事すら思わなくなった。

冷めたのか、諦めたのか、見ないようにしているのか。

今夜も彼はわたしに優しい。

わたしは彼の腕の中。