とある死にたがり学生の受難

ネガティブな学生が日々感じたことをそれっぽくかいています。

奪い去って行く欲しい。

奪い去って欲しい。

汚いわたしでも良いと貴方が言ってくれるのなら。
散々自分の我儘尽くしで生きてきてまだ言うかと言われるかもしれないが、それでも。


他の誰でもない貴方に奪い去って欲しい。


無垢な硝子の靴が似合う様な相手がきっと貴方には似合うのだろう。

わたしはそんな子を虐める意地悪な姉といったところ。ハッピーエンドのあとには断罪が待っている様な悪役令嬢でもいいかもしれない。

そんな汚れに汚れたわたしは貴方の隣に立つ相手としては不相応。分かってはいる。

でも今の関係で満足できる程出来た人間では無いのだ。わたしは童話の中の悪役の様な奴だから。
でも、それでも幸せに手を伸ばしたっていいじゃあないか。わたしが幸せになれないと誰が決めた。
ヒロインのあの子か、物語を取り仕切る神のような存在か。

誰にも異論は言わせない。わたしはわたしの為に幸せになるのだ。あの人の隣にヒロインの様な相手が待っていようがどうしようが。
ただ、ただ少しだけやっぱり思うのだ。


奪い去って欲しいと。